テーマパークダンスをご存じでしょうか。そう、東京ディスニーランドなどでパレード時にキャラクターと共にダンサーたちが踊るダンスです。テーマパークダンスはジャズダンスを基本としますが、重要なのは踊りとともに見せる最高の笑顔です。何よりもこの踊りはゲスト(お客様)をハッピーにすることが大切。ダンサーたちはそのために日夜練習に励みます。
静岡では珍しいこのダンスに精力的に取り組むダンススタジオがあります。今年の初夏に呉服町通りに面したビルにオープンされた「STUDIO ONE Daydream」です。代表のおかむられなさんはプロのテーマパークダンサーとして活動していたところコロナ禍で帰静。このダンスの素晴らしさを静岡の皆様にも知らせようとイベントにも積極的に参加。その裾野は少しずつ広がっているようです
そんな折に静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター主催イベントで呉服町通りをパレードする機会がやってきます。おかむらさんはオーディションでメンバーを集め、振付を指導し楽曲も衣装も完全オリジナルのテーマパクダンスを完成させました。パレード当日は晴天。歌と踊りと共に呉服町歩行者天国をスタートすると沿道にいた子供たちが手を振ってきます。子どもたちはまるで魔法にかかったように目を輝かせダンサーたちを見つめています。それはまるで市街地がテーマパークになったかのようなひとときでした。
おかむらさんは、落ち着いた雰囲気ですが実はまだ２０代半ば。本人がまだ若手と呼ばれても良いはずですが、次世代ダンサーの育成にも熱心です。ご自身の経験から本人の特技や興味を伸ばすための環境は自由に選べることが大切だといいます。そのためにも静岡市のダンス界をもっと開いていきたいと昨年から他団体との共同公演も企画。先日はその二回目が開催され盛り上がりを見せました。また呉服町にスタジオが移ったことにより、街の賑わい作りにも貢献できればと考えるようになったそうです。人々へ笑顔に届けるテーマパークダンスで、静岡のまちにも多くの笑顔の花を咲かせたいと抱負を語ってくれました。街中が彼女たちのダンスで魔法にかかる日もそう遠くないのかもしれません。
