「アソビバーン」企画・運営《白A Director 菱沼勇二さん》インタビュー

  • 2023年11月21日
  • 2023年11月21日
  • ARTIE

子どもたちの創作意欲や表現欲求の芽生えになれば―。
七間町ARTIEにて稼働中のデジタル遊園地「アソビバーン」。企画・運営を担う『白A』の菱沼勇二さんに話を聞くー。

七間町にあるARTIEにて10月より土日祝日限定で稼働しているお子さま向けアトラクションがあります。その名もデジタル遊園地「アソビバーン」。
気持ちをバーンと発散できる遊び場をコンセプトに、頭と体を使って楽しむデジタルアトラクションが多数用意されています。このアトラクションを企画したのが仙台を拠点にワールドワイドな活動をされているパフォーマンス集団『白A』。クリエイター集団としても企画力・実現力が高い評価を得ています。その中核を成すディレクターの菱沼勇二さんに「アソビバーン」についてお話を伺いました

―今回ARTIEと提携し「アソビバーン」を始めることになったきっかけは何だったのですか?

ARTIEさんの方で僕たちの活動に興味を持っていただいていて、ARTIEの施設を使ってデジタルな何かをできないかなってお話をいただいたのがそもそものきっかけです。そこから実際下見に来た時、遊具があったり、街のにぎわいだったり、いい雰囲気の場所だなと感じました。その雰囲気を活かせるよう、施設の中と外が連動するようなファミリー向けのイベントうぃやりませんかと提案しまして、「それいいですね」とお話が進みファミリーで楽しめるデジタル遊園地を企画しました。

―実際に七間町界隈のロケーションやARTIEの施設をご覧いただいてから具体的な企画を考えたのですか?

そうですね。あとはARTIEさんの方からもこの地域の課題として、やっぱりファミリーで楽しめる場所が少ないというお話も伺っていたので、この地域を何か盛り上げてにぎわいを創り出せたらなという思いも込めて考えました。ですのでハロウィンイベントとの連動だったり大道芸ワールドカップと絡めたら嬉しいですね。そういった人が集まる企画がいいよねってことがとにかく柱になっています。

―ちなみに仙台を拠点にされているそうですが何度も静岡に足を運ばれたのですか?

はい、そうです。打ち合わせと下見で4回くらいは来てますね。今年の夏はどこへ行っても暑かったですね。まさに酷暑。静岡も例外ではありませんでしたね(笑)
その暑さからお子さまも外へ出て思いっきり体を動かして遊べないとかあったと思うんですよ。それまでのコロナの自粛期間も長かったですしね。
だからとってもいっぱい体を動かせる、そんなイメージでバーンと遊べる、気持ちがバーンと発散できるような遊園地を作ってあげたいなと。そんな発想から頭と体を思いっきり動かせるデジタル遊園地「アソビバーン」が生まれたのです。

―白Aさんと言えば世界的に活躍されているパフォーマンス集団ですが、今回こういったお子さま向けのアトラクションを地方で展開する意義はありますか?

僕たち白Aはパフォーマンス集団としてずっと世界でも活動してきて、ステージや劇場での公演を生業としてきました。ARTIEさんでも当初ショーやパフォーマンスっていうお話もあったんですが、これまで培ってきたデジタル映像技術を活かせば、僕たちがいなくても、僕たちらしいエンターテイメントを生み出し、人々を楽しませることができる。そこにチャレンジさせていただきました。自分たちにとって何か新しい事業を見出すことも課題としてありましたので、このたびの機会は大変意義深いものと感じでおります。白Aとしてのセカンドキャリアではないのですが、自分たちがいない遠方でも楽しんでいただける自分たちらしいコンテンツをこれからも作っていくつもりです。

―では「アソビバーン」を通じて、お子さまに感じて欲しいことや育んで欲しい心などはありますか?

はい、一番はやっぱり気持ちよくバーンと頭も体も動かしてもらうことです。自分が主役になる体験型コンテンツなので、なんかそういう感性の起爆剤じゃないですけれど、創作意欲や表現欲求の芽生えにつながればなっていう思いがあります。謎解きなどは静岡おまちや徳川家康に関する歴史文化の学びの要素もあるので、バーンと遊んで発散しながらも、こっそり学ぶということの面白さを感じていただきたいです。子どもが興味を持ってもらえるっていうのがまずは大事なのかなと思います。

―では最後に白Aさんの今後の展望をお聞かせください。

そうですね、僕たちはふだんから全国各地に行くことがよくあるのですが、やはり昔ながらの町や商店街、アーケード街は元気が無くなってきていて、子どもの遊び場やレジャーそのものが、どんどんまちの中心から無くなってきていると感じます。全国でそのように感じることがあるんですよね。そこで僕たちが今やりたいところはそういった街に埋もれている資源や要素を使って、街と何か面白いことを企てて、にぎわいももう1回作りましょうと。
地域を元気にするのは僕たち結構得意なので。
地域創生って言うと固いんですけど、エンタメで地域や街を盛り上げるっていうのは僕たちの目指しているところなんです。